メッセージ

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杉の子保育会ってどんなところ?

1979年、世田谷区の片隅でスタートした
小さな保育園から始まりました…

1979年、世田谷区千歳烏山に40名の園児が過ごす小さな保育園が誕生しました。それが法人の1号園「烏山杉の子保育園」です。当時はまだ女性が0歳児から子どもを保育園に預けて働くことが主流ではありませんでした。また、知的障がい児の養護学級義務化が始まり、障がい者運動が盛んに行われる中、健常児と障がい児が一緒に過ごすことが困難な時代でした。

「働く女性とその家族のために」「障がい児も一緒に育ち合うために」という想いを込めて当時まだ30代の前半だった創始者とその仲間達がたくさんの人の協力を得て、法人取得から足かけ2年かけて保育園を作ったのです。

その保育園は若き保育者達の「理想」がたくさん詰まった場所でした。そしてその「理想」ひとつひとつを丁寧に検証し「理念」にしていきました。必要とするどんな子も受け入れる、2・3歳児と4・5歳児合同保育、地産地消型の食材確保による給食と子どもの料理体験を中心とした生活と遊び、季節毎の泊まり保育、年長児の2泊3日の夏キャンプ体験などを大事にすることが特徴でした。ベテラン職員はいませんでしたが、思いをぶつけ合い議論や勉強会好きの職員集団で支え合う保育を目指していきました。開園当初は資金難もあって、各部屋のロッカー、1~2歳児用のテーブル・椅子など木家具は自分達で作り既製品に頼らなかったことから、その後も新入園児の椅子は職員が歓迎の思いを込めて手作りしていました。

時を経ても、子ども達は異年齢で混ざり合い、裸足で駆け回りどろんこになっています。畑を作り収穫した野菜で料理をし、梅干しやみそも子ども達が手作りします。その時々に遊びたい思いがじっくり満たせるコーナー保育では、積み木、制作、ままごと、ごっこ遊び、ゲームなどに熱中する姿があります。日本古来からの暦に寄り添い、季節の行事や伝承遊び、わらべうたも日常に溶け込むようにあります。

「共に育つ保育で子ども達の遊びの自立を育むこと」これが私達の保育理念の根幹です。保育園は保護者も保育者も子どももみんなで育ち合って、みんなで支え合って過ごすところ。日々の生活リズムが大切にされながら、その中にドキドキワクワク体験がたくさんあるところ。特別なものはないけれど、小さな発見や喜びを積み重ねられるところ。そんなところでなくてはと思っているのです。

現在、杉の子保育会は8つの本園と3つの分園、子ども達800名が通う大所帯となりました。これは時代の変化と共に地域に求められてきたニーズに寄り添った結果です。世田谷の片隅で地域の人たちと共に歩んできた精神を大切に、世田谷区の待機児童解消に役立てばとの想いから、法人内の保育園は全て世田谷区内にあります。保育園は本来、いつでも誰でも利用できる場所である方がいい。そしてそこにずっと有り続ける。卒園した保育園に今度は卒園児の子どもが通ってくるような、隣近所の人がふらりと寄れるような、地域に求められ根ざした場所である方がいい。様々な人たちとの交流を通してみんなで育ち合う。街がみんなの子育て広場になればいいな、と私達は考えているのです。

社会福祉法人杉の子保育会

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